BRUTUS696号「せつない気持ち」

10/10/18 | カテゴリー:編集プロセス | | No コメント

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ブルータスの特集「せつない気持ち」が発売中。

悲しいとか、悔しいとか、泣けるとか、ではなくて、せつない…。


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BRUTUS2010年11月1日号「せつない気持ち」マガジンハウス刊 590円


僕も少しだけ原稿を書かせていただきました。

〈セツナイ33〉

「あなたの旨をキュンと締めつける映画、文学、音楽、アート、ノンフィクション…」

というセクション。

奈良美智さんと宮島達男さんと荒木経惟さんの作品を引用して、

「現代美術の、せつない」を伝えています。


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奈良美智「Keep Your Chin Up」(2001年)。奈良作品の孤独について。


それにしても、このセクションでたくさん書いているなぁ、渋谷直角君。

そうか、彼って、なにかと多才だとは思っていたけど、こういうところに

いちばん力を発揮する、「せつない少年探偵団」みたいなものだったのかも。

彼は雑誌『relax』でデビューした。

あの頃、編集部には彼みたいな職業ライターとは言えないような小僧がゴロゴロいた。

結局今もこういう仕事してる人は数えるくらいしか残っていないんじゃないかな。

向いてたんだね…というか、頑張ってきたのかもしれないけど。

まあ、いいや。


特集全体に目をやると、

茂木健一郎さん、内田樹さんという東西の(内田さんは関西ネイティブじゃないけど)

論客が「せつない」について、分析的基調講演をしています。


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内田さんの話

「何かが欠けている」という表現に出会ったとき、

人は「自分が“ない”と思っているものと同じかもしれない」

という欠落感——せつなさの共有によって連帯することができるのです。


和歌から始まり、「どれほど多く、どれほど貴重なものを失ったかという、

「失ったもの自慢」が文芸の基礎。それと日本の特質を重ね合わせる。


ときに、失うことと同時に、妊娠によって、得たりすることもあるね。

そこからまた苦難の道。(斎藤美奈子『妊娠小説』で読んだ)

森鴎外から柳美里まで、ずっとそうだ。…話がそれた。


ともかく、この特集で「せつなさ」を掘り起こしてください。

この特集にも日本人的豊かさを思い出し、共有するきっかけが仕込まれています。

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