BRUTUS 2004年8月15日号「写真特集 BOYS’ LIFE」

08/06/28 | カテゴリー:「フクヘン。展」準備中! | | No コメント

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7月19日スタートの「フクヘン。展」の準備のため、これまでの仕事を
整理している。それぞれの号にまつわるエピソードを、このブログに
少しずつアップしていくことにする。その5。

↑BRUTUS 2004年8月15日号「写真特集 BOYS’ LIFE」


「BOYS’ LIFE」というタイトルに込めた思いはひとつには写真男子は元気か?
と思ったという理由がある。2000年の木村伊兵衛写真賞はあの、
長島有里枝、蜷川実花、HIROMIXの3人同時受賞でガーリーフォト、
ここにあり、という印象をみんながもったものだ。
それ自体は興味深いし、好きな作品もあるのだが、元・写真小僧、
現・写真オヤジの僕としては、男の子たちももっと活躍してくれという思いも
込めて作った特集で、「少年写真」という分野があってもいいかな、と。
「少年写真」というのは別に若い男子が撮る写真という意味ではないのは
わかってくれると思う。ガーリーフォトが家族や日々の何げない一コマを撮ったり、
セルフポートレート、セルフヌードに執着するのに対して、男の子的興味を
つきつめていった写真ってあるんじゃないだろうかということ。
だから、「BOYS’ LIFE」というタイトルでありながら、
野口里佳、森本美絵という女性写真家の作品も堂々と登場する。
僕の中では少年写真はスタイルであって、撮影者はNo Gender(性別を問わない)、
No Generation(年代を問わない。おじいちゃんだって少年写真を撮る)、
No Genre(写真家であるかどうかを問わない)という3つのNo Gを決めていた。
写真家ばかりでなく、イサムノグチ、奈良美智という彫刻家、画家の写真も載る。
という壮大なテーマを立てたのだけれど、ホンネで言うと、実はその年の秋に
ウォルフガング・ティルマンスの大規模な個展が
東京オペラシティアートギャラリーで予定されていたので、それに合わせて、
インタビューを彼のアトリエで取りたいというのと、ホンマタカシ氏と
ライカの工場を見に行きたいという素朴な理由があったのも事実。
というのも、ホンマさんは『Casa BRUTUS』の連載コラムで自分の生まれ年と
同じ年に生産されたライカM3を買った話を書いていたので。
で、そのティルマンスとホンマ、それぞれを実現し、それに少年写真を加えて、
この特集を作り、タイトルを「BOYS’ LIFE」とした次第。

↑ティルマンスのアトリエにて。撮影/ホンマタカシ。
杉本博司さんの作品も提供していただいている。
実は杉本さんの東京の家に遊びに行ったとき、「杉本さんって、8×10以外の
カメラも使いますか?」と聞いた。そうしたら、「子どもの頃は
35ミリとか、ブローニーとか使ってたよ」といって何冊かアルバムを見せて
くれたのだ。その中には鉄道写真あり、家族旅行の写真あり、ちょっと
シュルレアリスムのような写真もあった。
世界的に有名な写真家が少年時代に撮った写真というのも今回のテーマに
相応しいと思い、アルバムを借りることにした。なんとネガまで貸してくれた。

↑鉄道写真を整理してあるアルバム。
ホンマタカシさんとライカの工場に行ったり、ライカの大コレクターを取材。
ライカのカメラ工場はウェツラーからゾルムスに移転していた。

↑右下は、ウル(原型)ライカを構えるホンマタカシ氏。撮影/鈴木
さて、さきほど「〈BOYS’ LIFE〉というタイトルに込めた思いはひとつには」と
書いた。実は裏テーマはもうひとつある。
それは当時いわゆる「ちょいモテオヤジ」の雑誌が全盛を誇っていて、
僕はそれを横目で見ながら「へー、みんなそんなにモテオヤジになりたいのか?
とビックリし、僕は(オッサンだけど)オヤジになるよりは
気持ちは少年のままでいたいなぁと考え、そういう想いを込めて作ったのだ。
「モテオヤジになりたければ、あちらへ。僕たちは永遠の〈BOYS’ LIFE〉」
みたいなサブタイトルを付けようとし、当時の編集長に止められた気がする(笑)。

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