五百羅漢—増上寺秘蔵の仏画 幕末の絵師 狩野一信

11/04/29 | カテゴリー:美術展 | | No コメント

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増上寺は徳川将軍家の菩提寺。この寺が所有する狩野一信「五百羅漢図」全百福が

現在、江戸東京博物館で一挙公開されている。

「五百羅漢—増上寺秘蔵の仏画 幕末の絵師 狩野一信」

幕末の絵師、狩野一信(1816-1863)がその晩年の十年をかけて描いた。


超人的な力を備えかける修行者羅漢たちを、超絶技巧的な描写あり、

独特の発想による驚きありで描く、これでもかこれでもかの場面を連続させる。


展覧会は7月3日(日)まで。


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展示もパートごとにさまざまに工夫されている。


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右:第37幅 六道 天

左:第38幅 六道 天

第37幅は羅漢たちが天へと向かう場面、第38幅は天から帰ってきた場面。

第20幅までがプロローグで、第21幅から40幅が六道輪廻の描写だそうである。


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右:第29幅 六道 畜生

左:第30幅 六道 畜生

全体的に動物もたくさん登場する。それを見ていてもおもしろい。


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第52幅 神通

羅漢たちの神通力(超能力)を描いた場面。

ひとりの羅漢は顔を剥ぐと、実は火焔を背負った不動明王であったという図。

顔の皮を剥ぐと、実は観音菩薩だったという図もある(第55幅)。


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展覧会の解説をする監修者・山下裕二氏(明治学院大学教授)。

実はこの展覧会は3月15日に開幕する予定だったが、その4日前に東日本大震災が起こり、

会場の空調設備などが故障し、あらためての日程でのスタートとなった。

狩野一信は全百幅のうち、四幅を残し他界。それらは弟子たちと妻によって仕上げられた。

その数字の符号に因縁を感じたという。

また、図録に山下氏が書いているところによれば、増上寺から 法然上人八百年忌の

展覧会監修の依頼があり、この企画を提案したところ、まったく関係ない筋から、

この五百羅漢図のテレビ番組制作監修の依頼を受けたともいう。

いくつかの因縁を感じずにはいられなかったと語る。

百幅の中には、地震や津波など天災を描いたものがある。

展覧会日程は延期され、その報道内覧の日が震災から数えて四十九日にあたるというのも

単なる偶然とは思えないというと言い過ぎだろうか。


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見事なケースが準備され、見やすい展示になっている。


報道内覧会に先だって、講堂で東日本大震災犠牲者追悼法要が行われた。

大震災発生の日から数えて四十九日にあたる。

 

 

 豪華美術書も出版された。会場で販売の展覧会カタログもすばらしい出来。

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