シンポジウム「脳科学と芸術との対話」

11/01/22 | カテゴリー:レクチャー/講義 | | 2 コメント

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東北大学脳科学グローバルCOEが市民向けの開催したシンポジウム

「脳科学と芸術との対話」を仙台市民会館に聞きにいった。

ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの教授で、日本でもその著書

『脳は美をいかに感じるか―ピカソやモネが見た世界』などで知られる

セミール・ゼキ博士と、現代美術家で東北芸術工科大学副学長の

宮島達男氏の対談が実現した。


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ゼキ博士の基調講演「神経美学―脳はなぜ美を感じるのか?」に続いて行われた

ゼキ博士、宮島氏対談の一コマ。


キーワードメモ:

「有為転変は世の習い」「美の本質に迫ることはできるか」

「脳を研究することで人間性がわかる」

「姿ハ似セガタク意ハ似セ易シ」(本居宣長)

「腑に落ちるということ」「報酬の期待があるとドーパミンが出る」

「鑑賞者の手の中にアートはある」「Art in you」

「特定の線の傾きに反応する脳細胞がある。モンドリアンやクレーなどの

作品が印象的なのはその性質がうまく利用されている」

「今後の研究として「曖昧さ」なども美と深く関わる興味深いターゲット

(例えばフェルメールの絵のように)」…

対話の中では、本居宣長のほか、アインシュタイン、タゴール、カント、ダンテという

先人のことばをときおり引き、話が進められた。

後日、なにかの形で、この対談がまとめられるといいと思う。


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モデレーターをつとめたのは、大隅典子氏(東北大学大学院医学系研究科教授)


ゼキ博士の基調講演では多くのスライドが使われた。

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色を処理するところと、動きを処理する脳の部位には違いがあることがわかる。


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セミール・ゼキ博士 ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン、教授(神経生物学)。
    1981年から、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで教授を務め、霊長類の脳の視覚系の研究で多大な功績をあげている。特に、脳の視覚系の中で、色や動きに特化して情報を処理する領域があることを発見したことなどが挙げられる。1990年代半ばから、創造性や美への感性についての神経基盤の研究を始め、神経美学という新規研究領域を開拓した。
    一般向けの著書で邦訳されているものに、「脳は美をいかに感じるか―ピカソやモネが見た世界」(2002年、日本経済新聞社)、「芸術と脳科学の対話―バルテュスとゼキによる本質的なものの探求」(画家バルテュスとの対談を収録:2007年、青土社)がある。

 

宮島達男 東北芸術工科大学副学長・現代美術家
    1957年生まれ。1986年東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。1988年、ヴェネツィア・ビエンナーレ・アペルト部門で招待され国際的に注目を集める。以来、海外25カ国でグループ展、個展を開催。国内でも精力的に活動を行っている。1999年には、ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館代表として選ばれ、代表作「Mega Death」を発表。宮島作品を代表する「デジタルカウンター」は、発光ダイオードによって光が数を刻み、明滅する数字は生まれては死んでいく生命を象徴する。また1996年より、長崎で被爆した柿の木の種から育てた苗木を世界各国に現地の子供達とともに植樹していく「時の蘇生」柿の木プロジェクトも推進している。
    主な受賞
    ジュネーブ大学コンペティション優勝(スイス:1993年)
    第5回日本現代芸術振興賞受賞(日本:1998年)
    ロンドンインスティテュート名誉博士号授与(イギリス:1999年)

 

(以上プロフィールは〈東北大学脳科学グローバルCOE〉のページより)

 

対談に用いた家具類は、有限会社オガタ、尾形欣一氏デザインによるもの。



 

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二次会の会場でも、2人の話は続く。

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